元利均等返済は本当に家計収支が立てやすいのか?

どうも、働くC#プログラマーのさんさめです。

突然ですが、あなたは住宅ローンというものをご存じでしょうか?

住宅ローンとは、その名の通り住居を取得する際に
銀行で組めるローンの一種です。

他のローンには…

  • 車購入に使えるカーローン
  • 授業料などに使える教育ローン
  • 理由は問わないけど金利が高いカードローン

などがあります

住宅ローンの返済方法には、2つの返済方法があります。
それが、

  • 「元利均等返済(がんりきんとうへんさい)」
  • 「元金均等返済(がんきんきんとうへんさい)」

です。

今回はさんさめが住宅ローンを組むにあたって、
元利均等返済と元金均等返済について調べてみて、
「あれ?本当にそうかな?」
と疑問に思ったことを書き留めておきます。

そして最終的に
さんさめ自身はどちらの返済方法を選んだのかも、
ラストに書いています。

「結局どっちのほうがいいんだろう…
調べてみてもほとんど同じ事しか書いていないよ…」
と思っている方の助けに少しでもなれば幸いです。

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元利均等返済と元金均等返済の定義

そもそも、2つの返済方法がどのような仕組みなのかを、
まず軽く説明します。

元利均等返済

元利均等返済とは、「月々の支払額が一定」の返済方法です。
最初のうちは支払額のうち利息が占める割合が多いものの、
ローンの期間中、支払額が増減しません。
(※全期間固定金利ならば)

返済額をシミュレーションできるサイトがあるので、
実際に返済額シミュレーションをしてみましょう。

以下のように、3000万円を30年で 金利1%( 全期間固定)で借りた場合を試算します。

すると、月々の返済明細は以下のようになります。
一番左の列が月々の返済額であり、ずっと96,491円のままですね。

また、利息分の列を見ると、
1ヶ月目では支払利息分が25,000円ですが、
11ヶ月の時には24,401円 と、だんだん支払う利息が減っていることがわかります。

そして、最後にはほぼ元金だけを支払ってローン完済となります。

このように、元利均等返済は月々の支払額が一定であり、
その内訳は最初は利息の割合が高く、だんだん低くなっていくものです。

支払い額の内訳のグラフイメージが、
住宅金融支援機構様のHPにあったのでお借りします。

最初は利息の割合が高く、
段々元金の割合が高くなる

縦軸が返済額で、横軸が返済期間です。
返済額は一定であること、
最初は利息の割合が高いことが一目瞭然ですね。

元金均等返済

元金均等返済とは、「月々の元金返済額が一定」の返済方法です。

パッと見「ん?どこが違うの?」となったかもしれません。
支払額ではなく、元金が一定、というところが元利均等と異なる部分です。
利息の額面とは関係なく元金を支払うことになるため、
最初のうちは支払金額が高くなります。

わかりにくいかもしれないので、先ほどの条件と同じで
返済方法だけ変えてシミュレーションしてみましょう。

3000万円を30年かけて返します。金利は1%(全期間固定)です。

すると、月々の返済明細は以下のようになります。
一番左の返済額を見ると、元利均等返済と比べて10,000円近く高いですね。

そして、元金分の列を見ると、ずっと83,333円のままです。
ただ、利息は元利均等の時と同じように減っているので、
返済額が少しずつ減っていますね。

そして、最後には元金だけを支払ってローン完済となります。

このように、元金均等返済は月々の支払額が段々下がっていくものです。
その理由は元金分の支払が一定で、
利息分が段々下がっていくからとなります。

下がっていった支払額は、途中で元利均等の返済額を下回ります。

元利均等返済の時には最終月の返済額は96,639円でしたが、
元金均等返済の場合は83,522円と1万近く安くなっています。

最終月は元金均等の方が1万以上安い

同じく住宅金融支援機構様のHPより元金均等返済のグラフイメージをお借りします。

最初は返済額が高く
段々安くなる

最初は返済額が高く、段々安くなっていくことがわかります。

よく言われているそれぞれのメリット

ようやく本題に入っていきます。
2つの返済方法はたいてい次のようなメリットを挙げられています。

元利均等のメリット元金均等のメリット
・最初の方の支払額が
 元金均等より安い
・毎月の支払額が一定なので
 将来の家計収支が立てやすい
・毎月の支払額が
 段々安くなる
・元金の減りが速いので
 総支払額が少ない

元利均等返済は、最初の方の支払額が安く、
元金均等返済は、最後の方の支払額が安い。
これは事実なのでそれ以上でもそれ以下でもありません。

また、
「元金均等返済は元金の減りが早いので総支払額が少ない」
これも事実です。

元利均等返済の方が、最初にあまり元金を返済しない分、
どうしても総支払額が高くなります。

今回私がツッコミを入れたいのは
「元利均等返済の方が家計収支が立てやすい」
この部分です。

家計収支、本当に立てやすい??

「月々の返済額が一定なんだから、
そりゃあ家計収支も予測しやすいんじゃないの?」

そう思われる方が多いのはわかります。
でも、それってあくまでもローンの話だけですよね?

購入した住宅にかかる費用は色々あります。
たとえば、マンションであれば共益費(管理費)や修繕積立金、
固定資産税があります。

このうち修繕積立金は、
一般に築年数が多くなればなるほど高くなります。
老朽化によって色々直すところが増えるからですね。

モノによるので一概には言えませんが、
10年たつと1万増えるとも言われているようです。

また、戸建てを購入した場合も固定資産税はかかりますし、
どこか壊れた時の修繕は自分でしなければならないので、
当然計画的に積立を行う必要があります。

こちらも当然、修繕は年数が経てば経つほど頻繁に起こるものです。

また、固定資産税は新築ボーナスがあり、
新築から3~5年間の間は半額控除してくれます。

さらに、住宅ローン減税という制度があります。
これは、住宅ローンの支払いが始まってから10年の間は、
所得税や住民税を最大50万円減税してくれる制度です。

サラリーマンであれば、年末調整の還付金によって、
12月の給与が多かった経験があると思います。

その還付金が最大50万円増えると考えると
イメージしやすいでしょうか。

最初の10年を過ぎると段々ローン以外の負担が増える

裏を返すと、住宅ローン返済最初の10年を過ぎると、

  • 住宅ローン減税による年間50万円のキャッシュバックが無くなる
  • 築年数が経ち修繕積立金は月々約1万円増えている
  • 固定資産税は軽減措置が無くなり倍額に(新築購入した場合)

と、明らかに金銭的な負担が増えることになりますね。

しかも、修繕積立金はそこで上げ止まりではなく、
年々少しずつ増えていくことになります…。

ローンの返済額が一定だからといって、
はたして本当に家計収支が立てやすいと言えるのでしょうか…?

さんさめが選んだ返済方法

私は以上のことを踏まえて、住宅ローンの返済方法を
元金均等返済」にしました。

  • 最初のうちは住宅ローン減税がある
  • 修繕積立金も最初は少額
  • 最終的な総支払額は「元金均等返済」の方が安い

といったことから、将来ローン返済以外の
金銭的な負担が増えていくと考えて、
月々の支払額が段々安くなっていく「元金均等返済」を選びました。

あなたも、住宅ローンを組むときには、
「トータルで考えたときに家計収支がどうなるか?」
ということをぜひ考慮してみてください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

おまけ

さんさめは働くプログラマーです。
普段はC#というプログラムに関する知識を執筆しています。

興味のある方は、ぜひ覗いて行ってみてください。

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